雪についてのお話

週末に降った雪は日曜日が暖かかった

お陰で幹線道路は、ほぼ大丈夫ですが

一本裏道に入ると、未だ残った雪が

寒さのせいで、凍結していますので

車を運転の際には十分に注意して移動を

して頂けるように御願いします。

こんな機会ですから、今日はちょっと

お話をさせて頂こうかと思います。

私達は年に1度、小学校を訪れて、総合学習の

時間を使わせて貰い、「建設業」について

お話をさせて頂く機会がありますが

その時にお話をする内容と、同様のお話です。
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日本は、南北に長く沖縄から北海道まで

様々な気候の土地柄であって、四季の

移り変わりが大変分かりやすく、情景の

美しい国でもあります。

しかし、裏を返せば大変、気候の影響を

受けていて、一つの国で、これだけ天候や

気温が違うというのも、珍しいと思います。

台風や災害、降雪といった自然の猛威も

まともに受ける国でもあります。

私達「建設業」というと、皆さんは色々な

イメージが有ると思います。

「建物やビルを作る」といった事や「道路

、トンネルを作っている」という事も

想像するのかもしれません。この様な

「建築」と「土木」どちらも建設業ですが

私達の土木工事屋さんの仕事は更に、大きく

二つの仕事に分けることが出来ます。

それは「造る」という仕事と「守る」という

二つになります。

「造る=作る」仕事は、皆さんがご存じの通り

を作ったり、道路を作ったりという一般的な

イメージ通りだと思います。

「建物を建てる」こと自体も、「作る」という

仕事の分類に入ると思います。

さて、「守る」という仕事はなんでしょうか。

「守る」というと、ちょっと大げさなのかも

しれませんが、「守る」なのです。

「守る」という言葉の前に「地域を」という

言葉が入ります。つまり「地域を守る」という

仕事です。

正確に言えば「地域を災害から守る」仕事です。

これが地方の中小建設業にとっては大変

大切な役割なのです。

むしろ、これが出来ないと駄目とも言えます。

台風大雨の時は、川が氾濫しないか?

道路が冠水して、走れなくなっていないか?

といったパトロールをする事から始まり

実際に堤防決壊しそうになると、大きな

重機や土のうを作って、被害が出ることを

防ぐ努力をしたり、地震で崩れてしまった

道路上の障害物を取り除いたりという

「直接的な被害から地域の生活を守る」

という「守る」もあれば、昨日のように

雪で交通障害となるので、除雪作業や

凍結防止剤を散布して、車がぶつからない様に

作業をする様な「未然に防ぐ」という

「守る」もあります。

テレビや新聞、ラジオでは、報道しませんが

自衛隊の災害救助隊といった様な災害は

激甚災害といった大変、大きな災害を対象とした

対策で有って、日常起こっている災害の

殆どは、その地域の土木屋さんを中心とした

建設会社が対策を行っているのが

通常なのです。

よくテレビなどの河川が氾濫したり

土砂崩れの場所を中継している時に

バックホウを見ると思いますが、その

殆どは、地元の建設会社が保有していたり

対策の為に、持ち込んだ機械なのです。

その為に、道路の「作る」工事を

行っている会社の殆どが、地域の道路や

河川の担当を決められていて、災害や

降雪、大雨といった時は受け持ちの場所を

ちゃんと守るという約束をしています。

昨日の様子を幾つか写真を見て貰いながら

説明したいと思います。
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昨日の道路の降雪量を測っています。

25cm位有って、山に近いほど、もっと

降り積もっていました。
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担当の道路で、トンネルの出口付近を

タイヤショベルを使って除雪しています。

近くにいる、蛍光のジャケットを着た人は

一般の車が来ないか、見張りをしています。
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の取付の部分から除雪をしています。

トンネルの写真よりも暗いと思いますが

恐らく皆さんが、未だ布団の中で

寝ている時間だと思います。
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除雪が終わった融雪剤を撒いています。

融雪剤といっても、雪を溶かす訳では

無くて、夜や翌朝に、気温が下がって

再び凍結するのを防止する為に

撒いています。
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先ほどの写真はタイヤショベル

使って除雪をしていましたが

この写真の機械はグレーダーという

機械で、運転席の下についている

鉄の板で、雪を道路脇に寄せながら

除雪をします。
06021003.jpg
こちらの写真では除雪した場所と

していない場所がはっきりと判ります。
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お昼近くになって、最後に残っている

歩道の横を除雪している様子を

タイヤショベルの運転席から見ています。

外側線という歩道に一番近い白いライン

まで、除雪をすることで、車を運転する

人が安心して道路を通れるようにしています。

これが「守る」という仕事の一部分の話です。

聞いた話では、土曜日の夜だった事もあって

警察にも夜に「道路に雪が積もっていて

走れないから何とかしろ」という電話や

「駐車場に雪が積もったからどかせ」という

電話が沢山あったそうです。

勿論、道路や河川は県や市が管理をして

いますから、そちらにも多くの苦情が

有ったと聞いています。

しかし、どうでしょうか?天気予報や

気象庁は、事前に「不必要な外出は控えて」

と、呼びかけていました。

色々な事情があって、外出をしていると

思いますが、「雪が降ったら積もる」のは

当たり前の話だと思いませんか?

今回は、かなりの雪が積もったので

中には、お父さんやお母さんと雪だるまを

作ったりした人もいると思いますし

家の庭の雪かきを手伝った人もいるでしょう。

しかし、おじさん達は、そういった事を

自分たちの子供にしてあげることも

出来ません。

仕事として除雪に行っているからで

家の周りの雪かきも出来ません。

自分の事は仕事が終わってからです。

知り合いの建設屋さんの方が大雨

自宅が床上浸水しているにも関わらず

災害出動をしていて、帰ったら自宅が

大変だったと聞いた事がありますが

ホントにこういった事も起こり得ます。

お役所の人も、私達が作業を行っている

最中に、状況を確認したり、情報を

私達に知らせたりと様々な役割を

してくれているので、私達も無駄なく

動くことが出来るのです。

この様に除雪をしたりすると、後日

除雪作業に掛かった人の数や時間

機械代を精算することになります。

勿論、掛かっただけで、余計に

貰うことは出来ません。

「仕事だからやって当たり前でしょ」

と、思う人もいると思います。

でも考えてみて下さい、部屋の中で

仕事をしていたり、例え道路工事でも

雨が降ったりして、条件が悪いと

現場を休むことも選択する事が出来ます。

しかし、雪や台風などの出動は

どんなに大雪や大雨であろうと

やらなくてはいけない訳です。

ここで働いてくれている人は、皆さんの

お父さん達と同じ、普通のお父さん達です。

会社に来るまで、除雪されていない道を

注意しながら、普通の通勤時間の倍も

時間を掛けて、会社へ出て来てくれる訳です。

運転しながら怖い思いもします。

台風の時などは、自宅の心配をしながらも

仕事に来てくれて、対応してくれる訳です。

私達が行っている「作る」という仕事も

最近は「お金の安い人が一番」という

制度になり、会社は毎月お給料を払わないと

いけない訳ですから、仕事が無いと

お金が払えない為に、人を減らして来ました。

俗に「リストラ」というやつですね。

その為に、こういった降雪や災害の為に

出動できる人を抱えておく余裕が無くなり

除雪がままならない地方も多くあります。

「作る」方では「安ければ一番」という

制度であるなら、除雪も「やりたい人がやる」

であっても良い筈なのですが、そうはなりません。

いつ降るのか、又は起こるか判らない災害の

被害を想定することは出来ませんし、まして

その為に、人を確保しておくほどの

余裕はありませんし、費用も、出ません。

「安ければ一番」という制度であれば

「採算が合わないならやらない」という

答えが有っても良い筈なのですが

そうはなっていないのが現状なのです。

こういった災害や降雪に対する備えとして

人や機材、機械を蓄えておいて、何か

有ったら、対応する事が出来るので

私達は地方の建設屋さんとして、その役目を

持たされているという事です。

もし、地方の建設会社が一つも無かった

事を想像してみて下さい。

大雨で、河川の堤防決壊しても

誰も来てくれません。

大雪で道路が車で走れない状況でも

雪が解けるのを待つのか、もしくは

自分で雪かきをするのか、になります。

昨日、除雪作業をしていても、中には

「道路の雪を自宅の前に残していった」

という苦情を言われる方もいました。

人家の出入り口は、極力、車の出入りに

支障が無い様に、注意しながら作業を

している筈なのですが、こういった方も

いる事も確かです。年々、苦情の数は

増えています。作業自体は毎年同じですが

なぜか苦情は増えているのです。

除雪作業をしているソバを、猛スピードで

走って行く車もいました。

ぶつけられそうで、作業している私達は

怖い思いをしたりもします。

もう、随分と昔の事になりますが

除雪作業をしていた時に、車に乗った

若い男女の何人かが車越しに

「馬鹿ヤロー、アブねぇんだよ」と

文句言いながら、走り去って行った

事があって、それから作業しながら

移動していたら、さっきの車が道路の

横の側溝に落ちて、斜めになって

いたそうです。その若い人は最初は

「雪かきが遅いから落ちたんだから

早く引き上げろ」と、食って掛かって

来たそうですが、作業に当たっていた

人たちは「あんなスピードなら曲がれなくて

当たり前だっ」と、一喝したそうです。

まれなケースだとは思いますが

先ほども書いた様に、私達も一般の人と

同じおじさん達ですから、子供達が

雪合戦だとか、楽しみにしているのを尻目に

「仕事だから」といって出てくるのも

嫌な感じなのですよ。

「作る」という仕事は「●△トンネル」とか

「□×」、「○○道路」といった地図に

名前が載る仕事でも有り、やり甲斐のある

仕事でもありますが、何も残ることの無い

「守る」という仕事も大切な仕事なのです。

「だから偉い」では、有りませんし

「だから文句を言うな」でも、ありません。

ただ、そんな事をやっている、普通の

おじさん達がいるという事だけでも

知って貰えれば嬉しいという事だけです。


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theme : 建設業
genre : ビジネス

tag : 融雪 除雪 グレーダー タイヤショベル 道路 台風 大雨 堤防 決壊

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